2024-08-02

F40や488にも搭載! フェラーリの心臓を支える日本の技術

筆者が生まれる前に制作されたF40は、筆者にとって「悪魔的な伝説の車」というイメージ。
そんなF40の心臓部に日本の技術が詰め込まれているという事実は、日本人として、なにか誇らしいようにも感じます。

   

そんな伝説的な車から、現在最前線を走る488や296まで、数多のフェラーリの心臓を支えるのは、日本製のターボチャージャー。
フェラーリに伝統的に搭載されているのは、石川島播磨重工業(IHI)製のターボチャージャーなのです。

   

ターボチャージャーと聞くと、まず思いつくのは、ギャレットやボルグワーナー(KKK)といった欧米のメーカー。
日本企業だと、IHIの他に三菱重工や日立製作所なども供給しています。
名立たるライバルの中で、白羽の矢が立ったIHIは、「金に糸目をつけない」と言われ、最高のターボチャージャーの開発を始めました。

   

フェラーリ専用に作られた、IHIのターボチャージャーは、詰め込めるだけの先進技術を全部詰め込んだようなもの。
素材や製造工程にも類を見ない拘りが見られます。


例えば、タービンのインペラという部品には、通常のインコネルニッケルクロム合金を使用する代わりに、TiALと呼ばれるチタンアルミナイド材料が使用されています。
材料費は高額になりますが、慣性は、なんと30%以上削減されるのです。
  

インペラ自体も鋳造ではなく完全に機械加工されており、高い強度と重量の削減を両立しています。
また、タービンは、通常のフローティングメタルベアリングの代わりにボールベアリングに取り付けられており、抵抗を大きく削減しています。

   

普通のターボのスポーツカーでも、上記のような革新的な技術を1つか2つ備えるのがやっとです。
一方でIHI製のフェラーリのターボでは、これらの技術すべてを統合して搭載し、最高の性能を発揮しているのです。

   

弊社の488でも、そのターボチャージャーの素晴らしさを体験していただけます。
3.9リッターV8ツインターボは、あらゆる回転域で圧倒的なパワーを発揮します。
そして、アクセルを踏むたびに五感に響く、加速度とサウンドは、貴方を病みつきにさせること間違いないでしょう。