2024-08-04

圧倒的な人気を誇ったV8ミッドシップと、昨年迎えた終焉

フェラーリの中で最も人気があった車種、それはV8ミッドシップでは無いでしょうか。

  

ラインナップの中で、中価格帯で比較的コンパクト。
軽量でハイパワーなエンジンを備え、最もスポーティーな位置づけ。
フェラーリの技術力を、如実に表す車種だったと思います。

  

1975年、パリで308GTBが発表されて以降、半世紀近くもフェラーリの屋台骨を支えてきたV8ミッドシップ。
その歴史は、2023年に惜しまれながらも幕を閉じてしまいました。
これは、車好きにとって重大な意味を持つ出来事だと考えています。

  

今回は、フェラーリの「V8ミッドシップ」の近年の動向について解説します。

  

遡ること2015年、458イタリアの生産が終了し、自然吸気のV8ミッドシップの生産が終わったときも一抹の寂しさを感じざるを得ませんでした。
それと同時にビックマイナーチェンジとして、ツインターボを兼ね備えて発表された488GTBは、V8ミッドシップの未来への指針のように映りました。
このまま数十年、フェラーリのミッドレンジ車は、V8ターボなのかなと想像させられましたが、その終焉は思ったよりも早かったようです。

  

最後の純内燃機関V8ミッドシップはF8トリブート。
この車名の意味は、「フェラーリのV8エンジンに対する敬意」。
V8ミッドシップ車の集大成として発表された車でしたが、2023年に生産終了となってしまいました。

  

従来のV8ミッドシップが生産終了になってしまった理由は、ずばりEU圏を中心としたCO2排出量の規制に他なりません。
天下のフェラーリといえども、自動車業界を取り巻く大きな流れには逆らえないようです。

  

さて、F8の後継と言える車種は、296GTBか、SF90ストラダーレでしょう。

  

V8ハイブリッドのSF90は、そもそもF8と同時期に発売された上位モデル。
価格もパワーも、従来のV8ミッドシップを遥かに上回っています。

  

2021年に登場した、V6ハイブリッドの296が従来のV8ミッドシップの後継に近いのでは無いでしょうか。 

  

自然吸気V8、V8ツインターボ、V6ハイブリッドと、時代に合わせ変化を続けるフェラーリのミッドレンジモデル。
50年近く続いた、V8ミッドシップの系譜を感じたい方は、是非当社の488をお試しください。