フェラーリは2023年に1万3663台を販売し、75年の歴史上最高の販売台数を記録しました。
世界一の自動車メーカであるトヨタの1100万台、ポルシェの32万台と比較すると少ないですが、フェラーリの価格と目にする頻度を考えると「意外に多いな」と思った方も多いかもしれません。
フェラーリは創業当初から、何千というスポーツカーを生産していたのでしょうか?
今回は、生産台数に着目してフェラーリの歴史を紐解いていきます。
実は、創業当初のフェラーリは、生産台数が非常に少ないメーカーでした。
1948年から1950年に販売された166インターが38台しか生産されていないなど数十台程度の生産数。
最初に生産台数が100台を超えたのは、1953年から1959年までに410台を生産した365/410スーパーアメリカです。
1960年代には、250 2+2(GTE)が約955台強生産され、フェラーリのヒット作となりました。
初めて1000台を超えたのは、1964年から1967年に生産された330GT 2+2で、1099台が出荷されました。
スーパーアメリカをはじめ、スパルタンなスポーツモデルではなく、実用性と快適性を兼ね備えたGTカーが市場に受け入れられていることが伺えます。
巨大な市場規模を誇る北米での販売台数が、全体の販売台数に大きな影響を与えているのです。
1975年に登場したV8モデルの308シリーズは、フェラーリの生産台数増加に大きく貢献しました。
初期のFRPボディを持つ308GTBが808台、その後のスチールボディ版が2185台、オープン仕様の308GTSが3219台販売されました。
1986年には328GTSが6068台、GTBと合わせて7412台が生産されました。
1994年から1999年まで生産されたF355シリーズは、合計で1万1894台を超え、初めて1万台を突破したモデルとなりました。
フェラーリのベストセラーモデルは1999年から2005年に生産された360モデナで、合計1万7653台が生産されました。
続くF430シリーズも1万6999台が生産され、これらのモデルがフェラーリのベストセラーとなりました。
一方、フェラーリの旗艦車種、12気筒モデルでは、1984年から1991年まで生産されたテスタロッサが7177台販売されました。
このモデルはその後、512TR(2261台)、F512M(501台)とマイナーチェンジされ、かなりの生産台数を記録。
1996年に登場した550マラネロも人気がありましたが生産台数は不明。
2006年には12気筒モデルの599が登場し、4679台が生産されました。
現在のフェラーリのラインナップも魅力的で、多くの顧客に幅広い選択肢を提供しています。
ですが、残念ながら、最近のフェラーリは生産台数を明言していません。
しかし、将来的には、これまでの生産台数記録を上回るモデルが誕生する可能性は高いでしょう。
フェラーリは近年、生産台数を増やし続けています。
新車種「プロサングエ」の寄与も大きく、この勢いは、まだまだ続くと予想されます。