「フェラーリは値落ちしない」
こんな話を聞いたことはありませんか?
むしろ、「購入後に値段が上がる」と聞いたことがあるかもしれません。
この話は本当なのでしょうか。
スーパーカー業界の実態を踏まえて検証してみましょう。
結論から述べますと、フェラーリは最も値落ちしにくいスーパーカーブランドと言えるでしょう。
しかし、これには、「所有コスト」と「価値の維持」という2つの罠があります。
まずは、フェラーリの「所有コスト」について考えてみます。
弊社の488スパイダー(車体色ブラックパール)を例にとってみましょう。
2024年5月時点で、カーセンサーの最安値の個体が、3495.6万円です。
金利1.9%の10年ローンで計算すると、年間の支払額は384万1,380円になります。
車両保険は年間40万円以上はかかります。
また、1,000万円を超える車に車両保険をかけるにはシャッター付きのガレージに停める必要があります。
その手のガレージは希少で価格も高く、最低でも月に2万5,000円。
年間で33万円は覚悟したほうがいいでしょう。
現代の車とはいえ、フェラーリに故障はつきもの。
保証加入はマストなのではないでしょうか。
フェラーリの8気筒モデルは延長保証に年間52万7120円必要です。
また、意外に知られていませんが、フェラーリは洗車も普通にはできません。
大手洗車業者でも、ポルシェは引き受けてもフェラーリは受け付けない店がほとんど。
お手頃な洗車屋さんを見つけて、月に2回純水手洗い洗車をしたとして6,600円×24回で年間158,400円かかります。
自動車税は年間6,500円、重量税は7,500円です。
その他、ガソリン代、オイル代、消耗品代、車検代など多額のお金がかかりますが、ここでは省きましょう。
これらの金額を合計すると、533万900円。
ひと月あたり44万4,242円かかる計算です。
「フェラーリは値落ちしない」という話は、フェラーリにほとんど乗らず綺麗に保っていた場合の話。
フェラーリ愛好家で知られる自動車ライターの清水草一氏も、
『年間走行距離は、2000km以下。できれば1000km以下が望ましい。
(中略)(それを超えたら)維持費・下取り価格の下落の両面で、多大な出費を覚悟すべきだろう。
スーパーカーは乗れば乗るほどすりへる。』
(出典:WEB CARTOP)と記事に書いています。
フェラーリが「すり減らない」ように乗るのには並々ならぬ努力が必要です。
フェラーリを所有している経営者の方でも、自身のフェラーリが高く売れるか、走行距離が伸びないか、常に気にして恐る恐る乗ってらっしゃる方も多いです。
確かに、「値落ちしない」フェラーリですが、純粋な維持費だけで年間150万円以上必要で、「ほとんど乗らない」ことが求められる車なのです。
本当の意味でフェラーリを楽しむためには、「所有」に縛られない方が良いのかもしれない、そう感じてしまいます。
exo.では、フェラーリを距離無制限でお乗りいただけます。
所有のしがらみから解放されてみてはいかがでしょうか。