2024-05-30

フェラーリを購入する際の落とし穴ー所有コストと価値の維持について

「フェラーリは値落ちしない」

こんな話を聞いたことはありませんか?

むしろ、「購入後に値段が上がる」と聞いたことがあるかもしれません。

     

この話は本当なのでしょうか。

スーパーカー業界の実態を踏まえて検証してみましょう。

    

結論から述べますと、フェラーリは最も値落ちしにくいスーパーカーブランドと言えるでしょう。

しかし、これには、「所有コスト」と「価値の維持」という2つの罠があります。

    

     

    

まずは、フェラーリの「所有コスト」について考えてみます。

    

弊社の488スパイダー(車体色ブラックパール)を例にとってみましょう。

2024年5月時点で、カーセンサーの最安値の個体が、3495.6万円です。

金利1.9%の10年ローンで計算すると、年間の支払額は384万1,380円になります。

    

車両保険は年間40万円以上はかかります。

また、1,000万円を超える車に車両保険をかけるにはシャッター付きのガレージに停める必要があります。

その手のガレージは希少で価格も高く、最低でも月に2万5,000円。

年間で33万円は覚悟したほうがいいでしょう。

     

現代の車とはいえ、フェラーリに故障はつきもの。

保証加入はマストなのではないでしょうか。

フェラーリの8気筒モデルは延長保証に年間52万7120円必要です。

      

​また、意外に知られていませんが、フェラーリは洗車も普通にはできません。

大手洗車業者でも、ポルシェは引き受けてもフェラーリは受け付けない店がほとんど。

     

お手頃な洗車屋さんを見つけて、月に2回純水手洗い洗車をしたとして6,600円×24回で年間158,400円かかります。

自動車税は年間6,500円、重量税は7,500円です。

その他、ガソリン代、オイル代、消耗品代、車検代など多額のお金がかかりますが、ここでは省きましょう。

     

これらの金額を合計すると、533万900円。

ひと月あたり44万4,242円かかる計算です。

   

    

「フェラーリは値落ちしない」という話は、フェラーリにほとんど乗らず綺麗に保っていた場合の話。

   

フェラーリ愛好家で知られる自動車ライターの清水草一氏も、

『年間走行距離は、2000km以下。できれば1000km以下が望ましい。

(中略)(それを超えたら)維持費・下取り価格の下落の両面で、多大な出費を覚悟すべきだろう。

スーパーカーは乗れば乗るほどすりへる。』

(出典:WEB CARTOP)と記事に書いています。

   

フェラーリが「すり減らない」ように乗るのには並々ならぬ努力が必要です。

フェラーリを所有している経営者の方でも、自身のフェラーリが高く売れるか、走行距離が伸びないか、常に気にして恐る恐る乗ってらっしゃる方も多いです。

  

確かに、「値落ちしない」フェラーリですが、純粋な維持費だけで年間150万円以上必要で、「ほとんど乗らない」ことが求められる車なのです。

  

本当の意味でフェラーリを楽しむためには、「所有」に縛られない方が良いのかもしれない、そう感じてしまいます。

exo.では、フェラーリを距離無制限でお乗りいただけます。

所有のしがらみから解放されてみてはいかがでしょうか。